こんにちは、おやこです。
今日は本のレビューです。
今年は本をよく読む年にしたいと思います。が、今年に入ってまだ2冊…
社会人学生って時間ないのよね~。
ニッポンのジレンマ【絶望の時代の希望論】
とりあえずとても読みたかった「ニッポンのジレンマ」が今年1冊目のレビュー。
最近注目している8binews主宰の堀潤さんが、NHKアナウンサー時代に司会を務めた番組が書籍化されたものです。
8bitnewsのコンテンツの中で、この番組がいまの堀潤さんのファシリテーター能力をすべてだとおっしゃっていました。
どんな番組だった?
ちょうど10年前、2012年に放送された番組です。
本の帯に「若い論客たちが描く新しいニッポンのカタチとは?」と書かれているとおり、1970年以降生まれで各界の最前線で活躍する12人議が論する番組です。
みなさん当時30代くらい。まさにこれから社会の中核になっていく熱気十分な年ごろだったんでしょうね。
12人の論客
- 飯田泰之さん
- 猪子寿之さん
- 宇野常寛さん
- 荻上チキさん
- 開沼博さん
- 萱野稔人さん
- 駒崎弘樹さん
- 齋藤ウィリアム浩幸さん
- 澁谷知美さん
- 城繁幸さん
- 松岡由希子さん
- 水無田気流さん
今ではすっかり有名になって、ビジネス素人の僕でも名前をよく聞く方もらっしゃいます。
この名簿だけでもすごい議論であることが想像できますね~♪
議論のテーマ
驚くのはこの議論で扱われているテーマです。
いままさに社会問題化している課題について、すでにこの論客たちが問題提起をしてるんです。
しかし、いまだ10年前に提起されたこれらの問題が解決されていないのが残念なところですが…着眼点が凄まじい。
たとえば、
- 格差問題
- 貧困問題
- 民主主義のあり方
- 年金はじめ社会保障
- 経済の低成長
- ジェンダー平等
- ソーシャルネットワーク
などなど。
おやこ的レビュー
恥ずかしながら、僕はジャーナリストではありませんので、この議論と現代社会を照らし合わせた分析はできませんが、読み物として非常におもしろかったし、勉強になりました。
10年前に現在を未来予想しているという点で答え合わせとしての楽しみ方もできるし、なんだここに解決策がかいてあるじゃないか!という発見としても楽しめます。口語の議論がそのまま文書化されているのでとても読みやすいです。
本を読みながらフムフムとうなずいたポイントをメモしていたので、まずそのメモを書き写してみます。
- P.96 ソーシャルキャピタル
- P.99 説得的コミュニケーション
- P.100 選挙の外側
- P.106 自分たちがやり政治に提案する
- P.167 我々が我々の社会になにができるんだ
- P.170 事後規制
- P.185 自己責任論日本人の
- P.204 次の世代を助ける背中を見せる
- P.225 あなたの提案は?
- P.230 僕は実践者
- P.232 イノベーションは27才
全部コメントしていくのはめんどいので、この中でも僕が一番注目した発言を紹介します。
この発言が、この本、この議論のハイライトだったんじゃないかと思います。
政治への撤退か自分たちがやるかということの二者択一ではなくて、自分たちでやり、かつ政治にも提案し、制度を創っていくというようなことができるということです
駒崎さんの発言です。
この発言と、この発言の根拠となる駒崎さんの行動に感嘆しました。
なにか社会問題があると「政治が、国が、」とテレビでもネットでも批判して、人々は思考停止してんじゃないかと漠然と思っていた最近。
コロナ禍でその傾向はさらに強まったようにも感じています。
でも、10年前からこのような提案と行動をしていた方がいるんだと。
もっと他にもたくさんいて、僕たちは知らないだけなんだと、そんなことに気がつかされました。
特に、子育てに関係した話のながれだったので、僕も当事者意識をもって受け止めたのかもれません。
駒崎さんという人
本のプロフィールによると、
日本初の共済型・非施設型病児保育サービスを開始。少人数保育施設「おうち保育園」が政府の待機児童対策政策に採用される。
とありました。
病児保育・障害児保育なども行うフローレンスというNPOを立ち上げ、現在も代表をされているようです。
あらためてまとめ
偶然にも、この本を読み終わったところで、8bitnewsに宇野常寛さん登場。堀潤さんとこの番組について振り返るトークがあり、なんだか勝手に運命的なものを感じました笑
この動画でも触れられていたように、熱気あふれる活動家のみなさんだけあって、奪い合うような議論のなか、やや言いっぱなしな部分もありましたが、それだけ真剣に社会に向き合っているんだなぁという熱意がガッツリ伝わってくる議論でした。
そして僕ももう40代になとうかという年。パワーがあるうちに社会に何か貢献したい、という気分が高まる、今年の1冊目にふさわしい本でした。
おすすめですよ~♪